コラム

色盲について

色盲という言葉は 誤解されやすいので 少し説明したいと思います。色盲とは、全く色がわからないということではありません。眼科では色覚異常と呼んでいます。以前は 小学校4年で、学校で石原表という色覚検査表で検査をしていましたが、平成15年より必須ではなくなりました。そのため、色覚異常者(児童)は 色覚に異常があることを 日々の生活の中で、なんとなく気づいていくことになります。
緑の黒板の赤い文字が見えにくい、描いた絵の色使いがおかしいと言われた、仕切り線がはいっていないと円グラフが読み取りにくい、遠くからでは緑の中の紅葉がわかりにくい、熟れたトマトとまだ緑のトマトを区別できにくい、靴下を左右色違いで履いてしまうことがある、といったことがあるようです。

今の医学では、先天性の色覚異常を治すことはできません。また この異常は悪化するものでもありません。色の見え方が、正常者と少し違うだけです。
R(赤)G(緑)B(青)の3つの視物質遺伝子のうち、いづれかの変異により色覚異常が生じます。色を感じる細胞に異常があると、赤と緑のそれらの補色(赤と青緑、緑と赤紫)の区別がつかなくなります。網膜にある3種類(R,、G、B)のどの錐体(視細胞)に変化がでているかによって、第1、第2、第3色盲と区別していますが、第1色盲と第2色盲は、色の見え方が比較的近く、総称して赤緑色盲と呼ばれます。これらの赤と緑の視物質遺伝子は、どちらもX染色体にのっているので男性に多いのです。日本人男子の20人に一人の割合で赤緑色盲がありますが、驚くことに、これは血液型のAB型の頻度より多いのです。

赤緑色盲の人が、赤と緑の区別がつかないのは 明度がまぎらわしいからです。明度とは、色の明るさの度合いのことです。光の反射量といってもいいでしょう。(最も明るいものは白、低いものが黒です。)ここには色の情報はありません。彩度とは、色の鮮やかさのことです。ここには明るさの情報はありません。普通の人は同じ明度の色でも 彩度が違うので区別できます。赤緑色盲は彩度の感覚が鈍いので、明度に頼って色を区別しています。明度が似通っているものとして 赤緑のほか、黄緑とオレンジ、人によっては 青と紫が区別しにくいようです。その他、緑と茶色、ピンクと白・灰色、緑と灰・黒なども区別しにくいようです。

他の人が色をどのようにみているかを知ることは困難です。全く緑や赤が見えないということではないので、個人差があります。色は見えていますが、色の組み合わせ、環境や条件によって似通って見えてしまうことがあります。個々に赤や緑の色を把握しているので 日常生活でそれほど不自由はしていないと思われます。しかし、・対象物が小さい(色の面積が小さい)・彩度が低くあざやかでない・明るさが足りない(暗い)・短時間で色を識別する必要がある・見る物に対する先入観・疲れで注意力が低下している、といった時には、色の誤認が起こりやすくなるでしょう。間違えやすい色、区別がつきにくい色は人それぞれに異なります。自分の色覚の「くせ」を理解しておいた方がよいでしょう。
色覚に異常があることがわかったら、なるべく早く検査を受けて、自分の色覚のくせを理解しましょう。そのことで、色誤認しやすい状況、注意すべきポイントがわかります。就職後に色覚異常の問題に気づいて転職するなどの回り道も少なくできます。色覚の異常は、一つの弱点ですが、絶対的な弱点ではなく、早く気づき、事実を受け入れ、あとから不利益をこうむらないようにしたいものです。

社会で決められている色使いや、自然の色使いを変えることはできませんが、状況に応じた配慮と指導で、バリアを低くすることはできます。色以外の情報を加えることを意識することです。白抜きとか、○囲みのような誰もが識別できる表記にすることです。色覚にたいしてもバリアフリ-社会が求められます。

参考:ユニバーサルデザインにおける色覚バリアフリーへの提言
         岡部正隆・伊藤啓・橋本知子 (2003年8月)

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