コラム

5月21日の金環日食は、安全に観察しましょう

「日食」とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象です。

太陽が月によって全部隠されるときには、「皆既日食」といい、(太陽の方が月より大きく見えるために)月のまわりから太陽がはみ出して見えるときには、「金環日食」と呼ばれます。

今年は、日本の一部の地域で金環日食を見ることが出来ます。5月21日に、例えば神戸では、金環日食の始まりは、朝7時29分頃と言われています。

この日食観察による目の障害は「日食網膜症」と名づけられています。眼の痛み、熱感、目の違和感、まぶしさ、めまい、視力低下、中心暗点といった自覚症状がみられます。

日食を肉眼で見た場合、可視光線の中の特に波長の短い青色光によって、網膜の視細胞が障害をうけます。これは光化学作用によるもので、光化学作用とは、フラビン、リポフスチンといった眼内の視色素が、光を吸収した時に活性酸素やラジカルを発生する現象で、活性酸素などによって網膜視細胞が障害を受けるためです。この光化学反応は、除々に進むものですから、日食観察中や終了直後に症状がでなくても、数時間後あるいは夜になってから、さらには数日後に自覚症状がでることもあります。

多くは、自然に治りますが、中心暗点を自覚した場合では、症状が消えるまで通常1~2週間かかります。最もひどい場合は、網脈絡膜萎縮といって網膜細胞が死んでしまったり、黄班円孔といって網膜の中心部に穴があいて視力障害をきたす事が稀にあります。目の自覚症状が続くようなら、眼科を受診してください。眼底検査やOCTなどで、網膜の視細胞層の異常をとらえることが出来ます。

日食網膜症を生じやすい条件としては、(1)晴天下で観察した時、(2)乳幼児や小児(眼球の光透過性が高い)、(3)正視の人、(4)白内障の手術を受け眼内レンズを挿入している人・・などがあります。

日食観察は、必ず安全性の確認された「遮光フィルター」を使用してください。特に子供さんがうっかり肉眼で見ないように、周りの大人がくれぐれも配慮してあげてください。

次に、日本で見られる金環日食は 2030年6月1日と言われています。この5月21日の日食を、是非とも安全に観察していただきたいと思います。

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