インフルエンザや麻疹、水ぼうそうなど、学校感染症にかかると、我々医師はその必要があると診断した場合、出席停止の措置をとります。そして感染の可能性がなくなったと判断した時、医師が登校許可を出して登校できるようになります。学校でひとたび感染症が発生すると、あっという間に拡がるため、学校保健法でそのように決められ、いくつかの病気があります。
眼科領域でも、「咽頭結膜熱」、「流行性角結膜炎」、「急性出血性結膜炎」などの疾患も、出席停止の措置をとる病気です。
朝早く、目が充血した子供を連れた出勤前のお母さんが来院され、子供さんがその感染性のある結膜炎と診断した場合、自宅待機(出席停止)を促すと、とても困った顔をされます。私にも覚えがありますが、急に子供が保育所や学校に行けない病気と言われても、預けるところがない、実家は遠く離れているので親に急には頼めない、或いは実家が近くても両親とも働いていておじいちゃんおばあちゃんの助けを借りれないという状況が多いのです。
そんな時、私も働くお母さんの気持ちが痛いほどわかり、何とかいい方法がないものかとずっと思ってきました。
西宮市では、施設型の病児保育事業として 以前より、つぼみの子保育園(病児保育ルーム)がありました。また、訪問型の病児保育事業として、ベビーシッター事業者の病児保育サービスを利用した場合、保育利用料の半額を市が助成してきました。
このたび、この10月より、医療法人社団西宮回生病院でも病児保育室が設けられ、急な病気やケガで、保育所や学校などでの集団生活が困難な子供を、一時的に預かってもらえることになりました。需要に対し対応はまだまだですが、それでも預かってもらえる施設が一つ増えたことは、働くお母さんにとって、とても喜ばしいことだと思います。
西宮回生病院 病児保育室(西宮市大浜町1-4)
電話 0798-33-0601
西宮市に居住する就学前児童、または市内の保育所、幼稚園、小学校に在籍する児童生後6ケ月から小学校6年生までの児童
10名
利用料 1日2,000円(土曜日も同額。生活保護所帯は減免あり)
月~金 8時から18時 土曜 8時から13時
つぼみの子保育園 病児保育ルーム(西宮市林田町8-42)
電話 0798-66-6673